手戻りを防ぐ、Webの進め方設計サービス
ホームページ制作で、「デザインが出てから、急に話が止まる」。そんな経験はありませんか?
ワイヤーの段階では問題ないように見えたのに、デザインが出たあとで「なんか違う」「このままでいいのか」と違和感が出てくる。
その結果、修正・説明・確認が増え、プロジェクト全体が重くなってしまう。
実はこの問題は、デザインの良し悪しだけではなく、「どの段階で判断しているか」に原因があります。
ワイヤーは、発注側にとっても、制作側にとっても、とても大切なもので、目的や情報を整理し、Webサイト全体の構成を考えるための設計図でもあります。
その後、デザイナーはワイヤーをもとに、UIやUXを意識しながら、訪問者の視点に立って、表現の工夫をひとつひとつ検討していきます。
その意味で、「方向性を示したワイヤーがあれば判断できる」という考え方は、決して間違いではありません。
ただし、実際の現場では、ワイヤーだけでは判断しきれない場面が多く存在します。
ワイヤーは、限られた情報をもとに引かれます。文章が仮のままだったり、意図がまだ整理されていなかったり、前提条件が十分に共有されていないこともあります。
制作を進める中で、「このほうが分かりやすいのでは」「こちらの見せ方の方が伝わるのでは」と感じることは、決して珍しいことではありません。
デザイナーはワイヤーを参考にしながら、画面上での動線や視線の流れ、情報の受け取りやすさ、操作のしやすさなどを一つひとつ検証していきます。
その過程で、見た目の調整にとどまらず、構造そのものに関わる部分についても、「こうした方が目的に近づくのではないか」と考えることがあります。
ワイヤーは、担当者やマーケ・広報、代理店・制作会社のディレクターなどが、上司や役員に説明することを前提に、方向性を定めるために引かれます。
この段階では、ワイヤーはあくまで「方向性を共有するためのもの」であり、最終的な判断が行われるわけではありません。
そのため、上司や役員も、この時点ではよっぽどのことがない限り、大きな修正を求めることはほとんどありません。
一方で、制作が進む中で、デザイナーが「この構造のままで本当に伝わるのか」「前提から見直した方がよいのではないか」と感じることもあります。
ただ、その違和感が構造や前提に関わるものであればあるほど、関わる人数が多ければ多いほど、すでに共有されている方向性を崩すことになりかねないため、簡単には口に出しづらくなります。
ワイヤーは、関係者全員にとっての一つの「落とし所」になるものです。
だからこそ本来は、その段階で、前提や構造、判断に必要な材料まで含めて、もっと丁寧に詰めて作られるべきものだと考えています。
こうして、誰も明確な判断を下せないまま、プロジェクトは進んでいきます。方向性は決まっている。構成もある。だから、止める理由も見つかりません。
しかし、判断に必要な材料は揃っていない。その状態で進めざるを得ないため、問題は後ろ倒しになっていきます。
デザインが出てきた段階になると、ようやく最終的な仕上がりが具体的に想像できるようになります。そのとき初めて、「なんとなく違う」という違和感が表に出てくることがあります。
もちろん、デザインそのものに違和感がある場合も大いにありますが、一方で、構造や前提、判断材料が十分に整理されないまま進められていたことで、その違和感がデザインの段階で初めて意識されることもあります。
問題は、この二つが混ざった状態で表に出てくることです。
本来であれば切り分けて考えるべき違和感が、「デザインの良し悪し」という一つの問題として扱われてしまうことで、原因が見えにくくなっていきます。
そうして原因が見えなくなった状態では、なぜ違和感を覚えているのかを言葉にすることが難しくなり、修正は感覚論になっていきます。
結果として、説明や合意に時間がかかり、社内説明や決裁の場で話が止まってしまう。結果として、プロジェクト全体の進行にも影響が出てきます。
これは、誰かの能力やセンスの問題ではありません。判断に使える材料が、初期の段階で揃っていなかった。ただ、それだけのことです。
ここまでの話を踏まえると、ワイヤーの役割を少し捉え直す必要があるかもしれません。
ワイヤーは本来、デザインのための設計図であると同時に、「この方向で進めてよいか」を判断するための材料にもなり得るものです。
ただし多くの現場では、その役割が十分に果たされないまま、構成と流れだけが共有され、判断に必要な前提や意図は、暗黙の理解に委ねられたまま進んでしまいます。
重要なのは、ワイヤーがあるかどうかではなく、判断に使えるワイヤーかどうかです。
制作を始める前に、内容や意図、前提条件まで整理された叩き台があれば、その後の進行は大きく変わります。
判断や説明に必要な材料が最初に揃っていることで、デザインに入る前に合意を取り、安心して次の工程へ進むことができます。
VISUALATIONでは、制作を始める前に、判断と説明に使える「叩き台」を最初に用意する進め方を採っています。
ワイヤーの段階で全体像を把握できることで、関係者全員が同じ前提に立ち、プロジェクトを前に進めやすくなります。
ここまでで、「なぜ判断できなくなるのか」という構造は見えてきたと思います。この問題は、ワイヤー単体の問題ではなく、Web制作全体の進め方に関係しています。
制作全体の進め方については、こちらで整理しています。
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